腰椎分離症から進展する「腰椎すべり症」

腰椎分離症から進展する「腰椎すべり症」

腰椎分離症の多くは、発育期に腰椎すべり症に進展します。とはいえ、発育期にはC, A, E stageの3段階にわたる骨年齢があります。発育期の各stageにおける“すべり”発生頻度は、腰椎分離症の保存療法を進める上で非常に重要になってきます。
もし、発育期に腰椎に分離が生じると脊椎において力学的破綻が生じます。この力学的破綻を成長期における脊椎の屈曲・伸展回転中心から見ると、分離した脊椎ではその回転中心がすでに椎間板部から離れて、回転椎内に変位する異常をきたすことがX線検査から診断できるでしょう。
そして、正常な脊椎では加えられたshear stressを後方の椎間関節が支えていますが、分離した脊椎ではその9割以上を椎体成長軟骨板で受けているような状態です。そもそも腰椎分離症は、腰椎の不安定性から起こるわけではないですが、明らかに力学破綻をきたしている状態であることは明白。そのため、正常と異なるストレスの集中が椎体成長軟骨板に生じていると考えられます。小児で分離した脊椎を見ると、分離していない脊椎と比べる運動中に最大6倍もの応力集中が成長軟骨板に生じるといわれます。
以上が、腰椎分離症から進展した腰椎すべり症にいたる経緯といえます。