腰椎すべり症の原因は色々ある

腰椎すべり症の原因は色々ある

腰椎は前方に自然な湾曲を描いていることで、上からの荷重を椎間板に伝えながら、腰椎を前方に移動させようとする力にも分散させています。腰椎すべり症とは、腰椎を前方に移動させようとする力が通常より強まったことによって、通常より椎体が前方にすべり過ぎている状態のことです。

ただしこのすべりの状態が認められても、すぐに痛みが出現するわけではありません。椎体の前方移動が認められて、痛み(またはしびれ)が自覚された場合に、腰椎すべり症の治療の必要性がでてきます。

椎体の前方移動の原因は幾つかありますが、ひとつは椎弓の疲労骨折である腰椎分離症によるもの、また脊椎の後方にある関節突起の分離も前方移動を促す原因となります。これらの腰椎すべり症は分離すべり症と言われるものです。

また、脊椎後方要素の分離に原因がなく、椎体自体の変性(椎間板の変性も含む)によって椎体が前方移動したものを変性すべり症、先天的な腰椎の形成不全などを原因とするものを先天性すべり症と呼ぶほか、腫瘍によって骨が破壊されて生じるすべり症などがあり、一口に腰椎すべり症と言っても、その原因は様々です。

また女性の場合にみられるすべり症では、閉経後に骨密度が落ちて椎体が脆弱化し、前方すべりが進むケースもあります。

このうち、変性すべり症では、椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症につながる場合がありますので、診断としては腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症とされるケースもあります。

このように、すべりが生じた原因によっては腰痛症自体が異なってくることから、腰椎すべり症では、発症した原因を特定していくことが非常に重要と言えます。