第一頚椎の歪みと腰椎分離すべり症の原因

第一頚椎の歪みと腰椎分離すべり症の原因

腰椎分離すべり症の原因は、1)先天的原因、2)(疲労)骨折、3)構造的問題、4)神経の流れからくる問題、5)骨粗鬆症、6)その他、に分類できます。

このうちカイロプラティックなどでよく取り上げられるのが、4)の神経の流れからくる問題です。

「神経の流れから来る」という原因は、カイロプラティックで取り上げられる腰椎分離すべり症の原因ということもあって、整形外科の分野ではほとんど取り上げられることのない原因でもあるのですが、カイロプラティック自体が、国内ではアメリカと違い、公的資格としての認可基準がない代替医療ということもあり、一般的にも腰痛の原因として考えられる機会の少ないものであることは間違いありません。

腰椎分離すべり症の「神経の流れから来る問題」とは、脳から伝達される神経エネルギーの流れが阻害されることによって、腰椎分離すべり症(または一連の腰痛症)が引き起こされているとするものです。

どのように神経エネルギーが阻害されるのかというと、起点となるのは腰椎ではなく第一頚椎/アトラスであり、第一頚椎におこった歪みによって脳幹が圧迫されておこると考えられています。そして神経エネルギーの阻害によって、大腰筋や腹筋などの筋力が低下し、筋力による胴体を支える力が低下すると腰椎の過剰前弯が生じることになるわけです。そして過剰前弯は関節突起に分離を生じさせ、分離症や分離症を原因とする腰椎分離すべり症をひきおこすということです。

第一頚椎/アトラスは、重さにして4kg~8kgにも及ぶ頭を支えていますが、まずここが歪むと頭が傾きます。そしてこれを矯正するために体の骨格全体でバランスをとろうとすることで、腰椎の湾曲もおこるのです。

第一頚椎の歪みの原因も、実際多岐にわたり、構造的な問題からも心理的なストレスからも歪みが生じるのです。第一頚椎が歪むと脳幹の圧迫だけでなく、頭蓋骨の傾きにもつながり、それが眼や平衡感覚を司る三半規管にも影響して、腰椎の歪みを導くことにもなります。

腰椎分離すべり症や坐骨神経痛の原因を、神経の流れから来るものかを見分ける方法としてカイロプラティックではキネシオロジーという検査を行います。これは簡単に言うと筋肉の反射テストのことで、1964年に米ミシガン州デトロイトのカイロプラクター、ジョージ・グッドハートによって検査方法として確立されました。

歪みのない体が人間の自然治癒力を高めてくれるという理屈は、誰もが何となく実感していることですが、カイロプラティックをどう考えるかは別にしても、腰椎分離すべり症の原因が、頚椎など腰椎以外の部位での歪みにもあるとする考えは受け入れやすいものと言えるのではないでしょうか。