成長期の腰椎分離症の治療

成長期の腰椎分離症の治療

腰椎分離症は、成長期までの青少年に多くみられる椎弓の疲労骨折ですが、高齢者にも椎弓の分離は起こり、脊柱管狭窄症や変形性腰椎症へと進展していきます。

成長期にみられる腰椎分離症は、スポーツをしている児童に多くみられるもので、その場合はハードなトレーニングなどが原因で疲労骨折を起こしていると考えられます。

治療にあたっては年齢が若く、またX線写真で分離が新しく、疲労骨折を起こしたばかりだと判断された場合は、ギブスや背屈防止のコルセットを用いて骨が癒合することを期待します。
スポーツは一旦休止するようにします。

固定の期間は3カ月をめどに行いますが、X線写真を参考に骨癒合の状況により適宜
延長します。
ただし椎弓の癒合が期待できるのは、年齢では15歳までと考えられており、それ以降は癒合の可能性は低くなります。

一方、分離部が既に離れていたり、骨癒合が期待できない場合でも、手術をしない方向で色々な治療を試みます。
消炎鎮痛剤の服用やコルセット装着で痛みの緩和を図り、腰痛体操や理学療法等で筋力を強化し患部の安定性を図ります。
痛みが酷い場合は、神経ブロック療法を用いる場合もあります。

手術に至るケースは少なく、殆どは保存療法だけでスポーツ復帰が可能です。
実際に椎弓が疲労骨折を起こしていて、分離が癒合してない場合でも、自覚症状がなく、これまで通りスポーツを継続できる人もいます。

手術は最後の手段であり、普段から腹筋・背筋を鍛え、特に体の伸展の多いスポーツではストレッチングを行い、下肢を含め股関節周囲の柔軟性を養い、過度の負荷が腰椎にかからないようにしなければなりません。
予防に優る治療はないわけで、トレーニング方法や時間も含めて考えておく必要があります。

高齢者にみられる分離症は、変形性腰椎症や脊柱管狭窄症に進展していることが多く、治療に関する考え方は変形性腰椎症や脊柱管狭窄症の治療と同様となります。