腰椎分離症・すべり症、スポーツとの因果関係

腰椎分離症・すべり症、スポーツとの因果関係

腰椎には、椎間板のついている部位のうち、前方には椎体、後方には椎弓と呼ばれる部位が存在します。

そこで椎体と椎弓が分離してしまうことを「腰椎分離症」と呼んでいるのですが、これを放置すると、「すべり症」に発展する可能性があります。

腰椎分離症・すべり症はレントゲンなどで確認されることが多く、腰椎の骨の一部が離れて、脊椎が不安定になり、神経を刺激して腰痛を引き起こしている状態です。

スポーツなどで、繰り返し、腰椎に負荷がかかり、腰椎の骨の一部が疲労骨折することが、原因といわれています。
特に腰骨の4番目と5番目の間、5番目とその下の仙骨によく起こります。

野球、バレーボール、サッカー、柔道、ラグビー、バスケットボール、ボート、ウエイトリフティング、棒高跳び、体操、水泳の飛び込みなど、動きが激しく、腰を捻る動作や前屈・後屈の多いスポーツの選手に多く見られます。

また、腰骨は元来、前方への緩やかなカーブを描いているのですが、靱帯や筋肉などの支えが弱まると、だるま落としのだるまのように前に飛び出してしまうのです。
これを腰椎すべり症といい、大きく分けると分離と同時に起きる「分離すべり症」と、分離がなくてもすべってしまう「変性すべり症」とがあります。

発生の原因が、筋肉などの組織の弱体化であれば、発症する年齢層は必然的に中高年に集中すると考えられます。しかし、若年層には全く発症しないということはなく、子どもでも発生する可能性が十分にあるのです。

やはりスポーツからくる疲労の蓄積が原因となっているケースが多く、骨の形成が完了していない成長期に、過度な運動により疲労骨折を起こす場合があるからです。

腰椎すべり症の原因として、一般的に言われていることは、「腰部の筋力低下」ですが、スポーツ選手の場合は、筋肉は絶えず鍛えているはずなので、筋力の低下によって腰椎がすべったとは考えられません。
逆に、身体を鍛えすぎたための一種の「疲労骨折」が原因と考えられます。

13~14歳のジュニア期をピークに、男子の発症が圧倒的に多くなっています。
腰椎分離症は発育期のオーバートレーニングが原因の場合が多く、また両側(左右)分離症の場合は、将来的に腰椎すべり症に移行しやすいとされています。

若年層の方で激しいスポーツを日常的にしている方は、僅かな腰痛でも要注意です。
若年層の方は早く治療を行えば、分離の段階では、骨は癒合しすべり症に発展することはありません。

また、初期症状であれば、安静にしてコルセットを装着し動きを制限することで状況は改善されます。

早めに専門医の診察を受けることが重要です。