腰椎分離症・腰椎すべり症の診断

腰椎分離症・腰椎すべり症の診断

腰椎分離症もしくは腰椎すべり症に見られる分離の多くは、単純X線の側面像で診断できます。
X線検査の前に、片脚起立過伸展テスト(片足立ちして腰椎を過伸展させると、分離症のある側で腰痛が誘発されます)が行われ、そののち診断を確定する為にX線検査が行われます。

また、診断が難しい場合でも、45°斜位からのX線検査で犬の首輪のように見える分離部を確認するとわかることがあります。
一方、この斜位X線でも分離の有無が診断できない場合、CTで分離部を垂直に切る”スライス”で撮影することで腰椎分離症かどうかを確定できます。

さらに、分離の診断のためにMRIを撮影することもありますが、これは手術を前提としての検査となり、ごく少数しかありません。
MRIで分離発生前の状態が観測できる報告もあります。

しかし、高齢者の場合には加齢による変性所見が強く、X線検査での診断が難しい場合が多くあります。
分離部に少量の局所麻酔剤を注入することによって、伸展時に誘発される腰痛が劇的に消失する場合、分離部からの腰痛である可能性が高いという判断ができます。

この分離による脊柱管狭窄症はMRIの傍矢状断像で神経根の圧迫を確認して、分離部を通過する神経根の造影やブロックによって診断されます。

高齢者の腰椎分離症は、腰痛が分離から生じているものか、変性から生じているものかの診断はとても難しいです。
臨床症状、分離の存在、分離部ブロック注射の効果などから総合的に腰椎分離症と診断されますが、腰痛症との鑑別が100%できるというわけではありません。

また、X線検査を行えば、腰椎分離症も腰椎すべり症も診断できが、分離やすべりがあっても、必ずしも症状を現しているとは限らないので、注意を要します。