腰椎変性すべり症・腰椎分離すべり症 

腰椎変性すべり症・腰椎分離すべり症 

腰椎すべり症には大きく分けると、変性すべり症と分離すべり症の二種類で、 どちらも脊柱管狭窄の原因となることがあります。

【腰椎変性すべり症】

腰椎変性すべり症は、椎弓の分離はなく椎体が前方にすべっている状態です。
すべりが起こるのは腰椎4番の椎体に圧倒的に多く、40歳以上の女性に多く発症しているようです。

加齢による骨の変性や、女性の場合は閉経後のホルモンのバランス異常などに原因があるようです。

椎体が前方にすべることで脊柱管を狭窄し、しびれ、灼熱感、運動障害が両下肢や殿部、会陰部に広がる馬尾障害を呈する頻度が高くなります。

しかし、変性すべりがある人全てが腰痛になるわけではありません。
X線画像によって、椎体すべりの程度や不安定性を診断します。

治療法は、症状によって違いますが、腰痛のみの場合手術はせず、馬尾障害や神経症状がある場合には手術を行ないます。

手術は、脊柱管内の除圧を目的に行なわれるものや、不安定性がある場合は後方椎体間固定術という除圧+固定が行なわれる場合があります。

【腰椎分離すべり症】

腰椎分離すべり症は、脊椎分離症が原因で脊椎すべり症を合併したものです。
脊椎分離症は椎弓の関節突起間部に裂隙が生じているものです。
20歳未満の若年層には分離のみの場合が多く、激しいスポーツや外傷がきっかけで、疲労骨折を起こしている状態です。

分離を起こした人全てがすべり症に発展するわけではなく、分離から分離すべりに進展する頻度は10~20%程度という事です。
症状は、腰痛、間欠跛行、神経根症状の順に多く、馬尾症状はおこりにくいといわれています。

治療法は、年代によって違います。
小児の脊椎分離症で、骨折して時間がたっていない場合は、骨癒合が期待できますので、腰椎硬性装具(コルセット)を装着します。

成人の分離症・すべり症では、骨癒合はあまり期待できなくなり、理学療法等の対症療法で痛みの軽減をはかります。
またベルト、コルセットなどで腰部を固定したり、あまり痛みが改善されない場合は、ブロック注射をします。
手術としては、分離症では分離部修復術や後側方固定術が行なわれ、分離すべり症では除圧+脊椎固定術が行なわれます。