腰椎分離症・分離すべり症

腰椎分離症・分離すべり症

腰椎分離症とは腰椎の上関節突起と下関節突起の間(関節突起間部)での連絡がなくなった状態のことをいいます。

分離が起こる要因は、外力としては腰部の過伸展により下関節突起端が下の椎骨の上関節突起と接触し押し上げられるためではないかと考えられています。
発生部位は第5腰椎が最も多く、70~80%を占めています。

また、上の椎体が下の椎体に対して前方へずれてしまう事を分離すべり症といいます。
分離すべり症は分離症を発症すればいつでも発生しうるものですが、分離症のすべての人が分離すべり症を発症しているものではなく、10~20%の人がすべり症へと移行しているようです。

分離自体は痛みなどの症状はないことが多いのですが、骨成長期に発見された症例の約60%で腰痛の訴えがあったという報告もあります。
動きの激しいスポーツや、腰部にかかる負担が大きい労働に従事している場合は、重大な支障を及ぼす疾患といえます。

腰部や臀部痛を訴える場合は、運動時に疼痛が悪化するものの、安静にすれば疼痛は軽減する傾向があります。

疼痛の原因としては、分離椎の不安定性などによる神経根の圧迫があげられます。
関節突起間部自体には知覚神経終末の分布が乏しいため、分離=骨折にもかかわらず疼痛が少ないのです。

分離すべり症では、歩行時の負荷で神経根が刺激され臀部痛・下肢痛・しびれ感などの症状が悪化し、歩行障害を訴える事が多いようです。

しかし、分離すべり症では椎体が前方にすべっても、椎弓・下関節突起・棘突起は後方に残るために馬尾神経を圧迫することがないので、間欠性跛行・排泄障害などは通常おこることはありません。

しかし、すべり症が原因で脊柱管狭窄を起こすケースがあり、脊柱管狭窄症が悪化した時には馬尾神経を圧迫する場合があります。