腰椎分離症とハムストリングス筋

腰椎分離症とハムストリングス筋

【ハムストリングス筋とは】

ハムストリングスは、人間の下肢後面を作る筋肉である大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋の総称で、下腿に付着しています 。

基本的には膝関節の屈曲と股関節の伸展という働きをしています。ただし3つの筋肉によって股関節・膝関節の内旋・外旋が加わってきます。

このハムストリングスという言葉はスポーツに関して特によく使われ、下肢の動き作りや運動能力に大きく影響する部分であるとされています。
しかしトレーニングが難しく、反面肉離れなどの故障を起こしやすく、一度故障すると癖になってしまう場所としても知られています。

ハムストリングス筋は『ランナー筋』とも呼ばれ、走ることが多い人は目覚ましく発達しています。特にスプリンターのハムストリングスは、よく発達しています。
膝を屈曲して、股関節を伸展する動作は、まさにダッシュする時の動きです。

この筋肉は、外側と内側の筋に大別でき、外側は大腿二頭筋で、内側は半腱様筋、半膜様筋です。
これらの筋は、微妙に股関節と膝関節の内旋外旋を調節しながら屈曲伸展を行います。

【子供の腰椎分離症】

野球やバレーボールなどの、腰を反らす様な動作が多いスポーツで発症しやすく、関節突起が疲労骨折を起こしたものを分離症といいます。

身長が伸びる時期(小学生~中学生)は、体前屈で床に手が付かなくなることもあるくらいハムストリングスなどの筋肉が硬くなります。
ハムストリングスが硬くなると、骨盤回転が制限されるので、運動中の背骨の負担が増大し関節突起に疲労骨折を生じます。

関節突起の疲労骨折は、初期の分離症であれば、94%が半年の背骨の固定により、骨癒合が可能です。しかし、再び運動を開始すると、再骨折することも多いのが実情です。

帝京大学医学部付属溝口病院 准教授の西良浩一氏は、ハムストリングスを緩ますことにより、分離症の予防することができるという「ジャックナイフストレッチ理論」を発表しています。

西良浩一准教授は、理論に基づき臨床で指導し、腰椎分離症の予防や再発防止を働きかけています。

【老人の円背】

歳をとると大腿四頭筋(ももの前側の筋肉)の筋力低下により、膝を伸ばす力がなくなります。
その為、ハムストリングスへ十分な伸張ができなくなり、股関節は伸展も抑制されてしまい、骨盤の後傾、背中の曲り、軽度の膝の曲がりなどが生じてきます。

高齢者は、背中が丸くならないようにするためにも、大腿四頭筋の筋力upやハムストリングスのストレッチはとても重要になります。