痛みからは判断が難しい「腰椎分離症・腰椎すべり症」

痛みからは判断が難しい「腰椎分離症・腰椎すべり症」

腰椎分離症、もしくは腰椎すべり症はなぜ痛いのか、実はよくわかっていないのです。

しかし近年、少しずつではありますが、腰椎分離症が痛い原因が明らかになってきつつあります。

まず、腰椎分離症での痛みの症状のほとんどは腰痛です。
腰痛が発生する病態は大きく分けると2つあります。
1つは初期から進行期にかけて起こる疲労骨折の痛みです。
2つ目が、進行期から終末期にかけて、分離部から隣接椎間関節に生じる滑膜炎による痛みとなります。

どちらの痛みとも、MRI T2脂肪抑制画像によって鮮明に判断可能となります。
しかし、椎間板変性が強い場合、また腰椎すべり症が併発する場合には、椎間板性の腰痛も考慮に入れなければなりません。

つまり、腰椎分離症があってもMRI T2脂肪抑制画像で炎症所見がない場合は、腰痛の原因が腰椎分離症である可能性が低くなって、原因が別の病態である可能性が大きくなってきます。

また、腰痛と下肢痛を訴えた場合にCTとMRIの検査によって、終末期の分離症が明らかになったものの、分離周囲に炎症や水腫が見られず、分離症性の疼痛ではないと判断される場合もあるのです。

逆に、下肢痛もあった場合には、MRIで外側ヘルニアが判明するということもあって、痛みの原因が、腰椎分離症でも腰椎すべり症でもないということもあり得るのです。

ただの腰痛からは判断しづらいのが腰椎分離症であり、腰椎すべり症であると云えます。