腰椎分離症の診断と留意点

腰椎分離症の診断と留意点

腰椎分離症は、若者が激しいスポーツをして、まだ成長段階位にあって未熟は骨に繰り返し負荷をかけることで、脆弱な部位が分離を起こす、一種の疲労骨折です。

しかし、分離があっても激しい作業時や運動時以外、腰痛は軽度であり、日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。
腰痛に対する一般的な鎮痛処置で対処できる場合がほとんどです。

分離部は、小学生高学年以下の年代で骨癒合が可能です。
しかしそれ以上の年代の場合、10歳代でコルセットを装着して安静を保てば、早期の分離であれば骨癒合は望めますが、分離の程度が大きくなると骨は癒合せず分離状態が継続することになります。

分離部の診断は単純X線写真の斜位像でよく判断できます。
この画面では椎骨の後方にある突起群があたかもテリア犬のように見え、ちょうど犬の首に相当する部分(実際には上関節突起と下関節突起との間)に亀裂を確認することができます。(テリア犬の首輪と云われます)

CTでは分離部はさらに明らかに描出されます。
激しいスポーツを行っている10歳代の青少年で腰痛がある場合には、必ず整形外科を受診して、単純X線写真の斜位像を確認してもらう必要があります。

若年性の腰椎椎間板ヘルニアと同じような症状を呈することがあり、医師は鑑別が必要となります。

中年以降においても、たまたま腰椎単純X線写真を撮り、偶然に分離症や分離すべり症が見つかる方もいます。

10歳代の分離症の初期の段階では、まずは骨癒合を得るため厳重に腰椎の安静を保つことが重要です。
分離症、分離すべり症ともに体幹を後ろに反らさないように注意する必要があります。

分離症が分離すべり症へと移行すると腰痛が悪化することがあり、また、すべり症が脊柱管狭窄症の原因ともなります。

腰痛の悪化や下肢のしびれや痛みの出現などの自覚症状に注意しつつ、定期的に単純X線写真を撮り経過をみていかなければなりません。

痛みがない時には、ウォーキングなどの激しくない運動をして筋肉を刺激する事も必要です。