腰椎分離症の治療

腰椎分離症の治療

【診断】

スポーツ選手で腰痛を訴える人は、まず、腰椎分離症を念頭に置く必要があります。
特に、腰椎を反らせた時に痛みが誘発される場合は、その疑いが更に強くなります。

片足立ちして、腰椎を過伸展させる片脚起立過伸展テストを行った場合に、分離症のある側で腰痛が誘発されます。
これは腰椎分離症の一つの診断方法として利用されており、診断を確定するにはX線写真が必要で、特に45°斜位像が有用です。
更に、必要な場合にはCT(コンピューター断層)写真で診断を確定させます。

【治療と予防】

腰椎分離症の治療は、年齢や分離の形態によって違ってきます。

年齢が若く(小学校高学年以下)、疲労骨折を起こしたばかりだと判断された場合は、安静にしてギブスや背屈防止のコルセットを用いて骨癒合を目指します。

固定の期間は3カ月を目途としますが、X線写真を取って見て骨癒合の状況により適宜
延長します。

年齢が高くなって骨癒合が期待できないときも、まずは手術をしない治療方法を試みます。消炎鎮痛剤で痛みを緩和しながらコルセットを装着したり、痛みが緩和されない場合は分離部へ注射や、レーザー治療等々を行います。

しかし、分離部の骨癒合が期待できないのですから、それから分離すべり症発展することは避けなければなりません。

特に体の伸展を多用するスポーツでは、ストレッチングを行い、股関節伸展域を拡げるようにしておく必要があります。
また、腰椎周辺の筋肉を強固なものにしておく必要もあります。
その為には、痛みのない時期になるべく運動をして腹筋・背筋を鍛えて下さい。

激しい運動は禁物ですが、腹式呼吸のように、身体に負担をかけることなく、いつでもどこでも行える方法がありますので、是非試してみて下さい。
水中ウォーキングも、水の抵抗力で体に負担をかけることなく行える運動です。

このような方法でも症状が改善されないで、スポーツに支障を来す場合や、X線写真で確認した場合、徐々に分離が拡がり、すべり症の危険性がある場合には手術治療の適応となります。

スポーツ選手の場合の手術方法は、できるだけ筋肉への影響が少なく、腰椎の動きが悪くならないような方法で行われる必要があり、分離部のみの骨癒合を図る方法が用いられます。
中学生のころに手術をして、スポーツに復帰し、大人になっても問題なくスポーツを行えることが殆どです。

しかし、手術は最後の最後の手段です。
普段から腹筋・背筋を鍛え、下肢を含め股関節周囲に柔軟性を養い、過度の負荷が腰椎にかからないようにしておく必要があります。
また、トレーニング方法や時間などを、再度点検する事も考えてみて下さい。