腰椎分離症、治療の考え方

腰椎分離症、治療の考え方

腰椎分離症は、椎弓の疲労骨折で成長期までの青少年に多くみられるものですが、高齢者にも椎弓の分離は起こり、脊柱管狭窄症や変形性腰椎症へと進展していくことがあります。

成長期にみられる腰椎分離症は、スポーツをしている児童に多くみられるもので、ハードなトレーニングなどの積み重ねが原因で疲労骨折を起こしていると考えられます。

治療にあたっては、専用のコルセットを装着し、スポーツは一旦休止することで、15歳位までは分離部位が癒合する場合が多く、それ以降になると癒合の可能性は低くなります。

しかし、実際に椎弓が疲労骨折を起こしていても、自覚症状がなく、これまで通りスポーツを継続できる人もいることもあり、治療が遅れることになります。

腰椎分離症の医師の所見として、体幹の後屈痛と棘突起の圧痛や陥凹が特徴です。
さらに、成長期のスポーツ選手では、1週間以上続く腰痛がある場合も要注意です。

急性期の物理療法は、アイシング(寒冷療法)を用い、症状が安定して慢性期になったら、ホットパックなどの温熱療法を用います。
一方で、ストレッチングは、腰背部、臀部、大腿部を行います。各動作では、痛みを誘発する股関節伸展や腰椎前弯が強くならないように注意し、患部の安定性を図ります。

痛みが酷い場合は、神経ブロック療法を用いる場合もありますが、手術に至るケースは少なく殆どは保存療法だけでスポーツ復帰が可能です。

スポーツを行う若者に多い腰椎分離症は、治療に当たりスポーツ活動をどの程度制限するか、就学状況や本人の希望も考慮して慎重に決めていく必要があるといえます。

高齢者にみられる分離症は、腰椎のすべりとなり、変形性腰椎症や脊柱管狭窄症に進展していることが多く、治療に関する考え方は変形性腰椎症や脊柱管狭窄症の治療と同様の治療が行われます。