主な治療は保存療法で

主な治療は保存療法で

腰椎すべり症は、上下の椎体が前後にずれてしまう病態です。

脊椎の関節や靭帯がゆるんできて起こり、脊椎をまっすぐ支えられなくなります。
加齢が原因で起こる変性すべり症で、高齢者に多くみられます。
また、椎骨の疲労骨折が原因ですべり症に発展する場合もあります。

腰椎すべり症は、エックス線撮影での診断が可能ですが、痛みの症状が無い事が多く、特に中年以降では、腰椎のエックス線写真をたまたま撮って、偶然見つかるという場合もあります。
手術を決断した場合にはCTやMRI検査をすることがあります。

腰椎すべり症は殆どの場合、保存療法で治療を行います。
保存療法には主に、薬物療法、装具療法、理学療法、ブロック注射などがあります。

【薬物療法】

痛みがある場合には、消炎鎮痛薬や筋弛緩薬を使用し痛みを抑えます。
その他、神経の修復を助けるために神経賦活薬や末梢循環改善薬などが使用されます。
根本的な治療ではありませんが、現に激しい痛みに苦しんでいる人にとって、まずは痛みを取り除くことが重要なことです。

【装具療法】

安静を保ち、また、腰椎を安定させる目的でコルセットを装用して動きを制限します。

最初のうち軟性コルセットを用いて慣らしていき、その後、必要に応じて硬性コルセットを装着することがあります。

【ブロック注射】

薬物、装具療法を行っても痛みが改善されない場合に行います。
患部に局所麻酔薬を注射し、脳に痛みの伝達をブロックすることが主な目的です。
それと同時に血行を改善させて自然治癒の効果をもたらすことを期待します。

しかし、ブロック注射は一時的に痛みを抑えているもので、腰椎すべり症を治すための治療法ではない事を認識しておかなければなりません。
ブロック注射で痛みが改善したからといって、腰椎すべり症が完治したわけではないので、引き続き注意をしていく必要があります。

これらの保存療法を三ヶ月程度行っても症状が改善しない場合、手術が検討されます。
主な手術方法としては、すべってしまっている腰椎を固定する固定術が用いられます。