高齢者の女性に多い腰椎変性すべり症

高齢者の女性に多い腰椎変性すべり症

高齢者で腰痛を訴える人の中で、その原因が腰椎すべり症である人も少なくありません。

高齢者の場合の腰椎すべり症は、腰椎が慢性的に歪んでしまった状態をいいます。
本来、腰椎は筋肉や強固な靭帯に支えられていて、ずれないようになっています。

しかし、年齢を重ねるごとに支えている筋肉や靭帯、また、腰椎骨の間にある椎間板などの体内にある組織が変性し、役目を十分に果たせなくなってしまいます。
そこで腰椎骨を支えきれなくなり前方にすべってしまうのです。

これは中高年に多いのですが、生活習慣や食生活の乱れによっても筋肉や靭帯、椎間板の変性は起きますので、若い人にも見られることがあります。

若年層に見られる腰椎分離症は第5腰椎の椎弓部分が分離し、その為すべり症に発展することがありますが、腰椎変性すべり症の好発部位は第4腰椎で、椎弓部分の分離はありません。これらはX線撮影で確認できます。

このすべり症の自覚症状は、ギックリ腰のような急性の激痛はなく、なんとなく気持ちが悪いという程度の鈍痛で我慢できる事がほとんどです。
そのため、高齢者(特に女性)に多いという事もあり「歳のせい」と我慢したり、放置することになり、気がつけば慢性化してしまっていたということが多い疾患です。

すべり症の痛みや重だるさの原因は、神経圧迫と筋疲労で、神経圧迫はすべった腰椎が脊髄に触れて神経痛になるために起こり、筋疲労はすべりを起こした腰椎のせいで身体が歪んでバランスが崩れて筋肉に異常な負荷がかかり、筋肉が悲鳴を上げてしまった症状です。

このすべり症は、坐骨神経痛を伴う脊柱管狭窄症に発展してしまうことも多いので、「歳のせい」にしないで、早期に医師の診断を受けることをお勧めします。