「腰椎すべり症」とは

「腰椎すべり症」とは

脊椎は24個の椎骨が連なってできています。椎骨と椎骨の間には軟骨成分で出来ている椎間板があり、背骨にかかる衝撃を吸収する役割を果たしています。
脊椎後方には椎間関節があり、椎骨が強固につながるようになっています。

「腰椎すべり症」は椎骨が前にずれた状態のことで、「変性すべり症」と「分離すべり症」に分けられます。

好発部位は最も負荷がかかりやすい、第4・第5腰椎となり、前にずれた椎骨の名称がつけられるので、第4腰椎すべり症あるいは第5腰椎分離すべり症と呼ばれます。

どちらも中年期以降に見つかりますが、変性すべり症が女性に多く、分離すべり症は男性に多いのが特徴です。
また、すべり症であっても必ずしも腰痛などの症状を伴うとは限らない事も特徴といえます。

脊柱を横から見ると、緩やかなS字カーブを描いており、これを生理的湾曲といいます。これは垂直方向の衝撃を吸収するのに有利で、二足歩行に必要なバランスも取りやすく、歩行時も頭の揺れを最小限に保つためにもとても重要なカーブです。

しかし、この湾曲を維持するために各椎骨の連結部分には負担がかかり、前述のように脊柱の下ほど負荷は大きくなります。

特に、腰椎は前に湾曲しているため椎骨は前方にずれやすく、疲労骨折などの障害や加齢などで椎間板や椎間関節などの連結部が弱くなると容易にすべり症を起こします。

変性すべり症の場合、好発部位は主に第4腰椎ですが、椎間板や椎間関節の加齢による機能低下のため、第3や第5腰椎にも認められることがあり、発生率は年齢とともに高くなります。

一方、分離すべり症の好発部位は第4と第5腰椎です。
椎弓部分が疲労骨折したものが分離症ですが、その状態で椎間板の機能が低下して骨折部が広がり、椎体が前方にずれた状態が分離すべり症です。

分離すべり症に移行しない為には、腰椎周辺の筋肉を健全に保つ必要があります。