若者にも高齢者にも起こる「腰椎分離症」

若者にも高齢者にも起こる「腰椎分離症」

 腰椎骨の関節突起の連続が断たれることを「腰椎分離症」といい、腰椎骨の並びがずれるものを「腰椎すべり症」といいます。
この分離症が原因ですべり症になった状態を、「腰椎分離すべり症」といいます。

激しいスポーツをおこなっている人に多く見られる疾患で、最も負荷がかかる第4、5腰椎に起こりやすく、運動中の激しい腰のねじれや、前屈・背屈が原因となっています。

症状の多くは腰まわりの鈍痛で、腰の負担が増えると痛みが強くなりますが激しい痛みではありません。
ただし、すべり症が起こっている場合には分離した腰椎と、その上の腰椎の連結がなくなって不安定になり、周辺の靭帯や筋肉に負担がかかりますので症状(痛み)が出現するようになります。

「腰椎分離症」から「腰椎すべり症」になると、それが脊柱管狭窄症を起こす原因にもなります。
すべり出した椎骨が神経を圧迫し坐骨神経痛や、酷くなると間欠跛行を起こすことがあります。

腰椎分離すべり症も坐骨神経痛が起こるまではとほとんど症状はなく、背中を反らしたときだけ、鈍痛が起こる程度の場合が多く、普通の筋肉疲労による腰痛だと思う事が多いのです。
レントゲンを撮ってみてはじめてすべり症であった事が判る場合もあります。

腰椎分離症の原因は

・先天的に 椎骨の奇形によるもの
・スポーツや転倒などによる骨折 外傷によるもの
・腰椎の歪みによる
・ホルモンバランスの崩れや栄養不足による骨粗しょう症によるもの
・感染症によるもの

などですが、高齢者に多いのが骨粗しょう症によるもので、特に女性に多くみられます。
また、高齢者は加齢による「靭帯組織の劣化」「椎間板の劣化」から分離症が無くても
 すべり症になりやすくなっています。

高齢者の場合には、激しい痛みが無い限り「歳のせい」として放置しがちです。
しかし、これが脊柱管狭窄症の原因となることがあるので気をつけなければなりません。

勿論「歳のせい」での腰痛なのですが、そこには放置すると重篤な症状をもたらす疾患が隠れていることがありますので、早めの対応が必要です。