腰椎分離症の原因と症状

腰椎分離症の原因と症状

腰椎骨は、お腹側は円柱状の椎体、背中側は棘突起、椎弓、上・下関節突起などで構成されており、お腹側と背中側の間には椎孔という空間があります。

腰椎分離症は、腰椎の後方要素にあたる、やや脆弱な”椎弓”に骨性の連続性が失われた状態のことをいい、腰椎分離症の約9割は第5腰椎に発生します。

通常、関節突起間に発生し、腰痛や下肢痛などの症状が出た場合に腰椎分離症と診断されます。

また、この分離により不安定になった椎骨が前方に辷り出すことを腰椎分離すべり症と呼びます。

分離がなく、加齢変性で起こる変性すべりと比べると、殆どの場合ですべりの程度が大きくなります。

この腰椎分離症は全く症状がないこともあり、何かの為に腰椎のX線検査をしてたまたま発見されたという事もしばしばです。

腰椎分離症の病因は、先天的な要因で起こる場合もありますが、現在は小児期(成長期)に起こった椎弓の疲労骨折という後天的要因が原因と考えられています。

なぜならば、腰椎分離症は成長期のスポーツ選手に多くみられ、初期の段階で治療すれば殆どの場合で疲労骨折は癒合するからです。

ただ一方、人種差が大きい、潜在性二分脊椎(発生段階の脊髄の癒合不全に基づく奇形性病変の総称)の合併が多い、同一家系発生例があることなどから先天的要因が原因という考えも少なからず存在しています。

また、腰椎分離症の病態生理ついては、腰椎の分離部へのストレスによる腰痛などの症状、分離部の瘢痕が神経根を圧迫するために起こる脊柱管狭窄症の症状、分離による腰椎の脆弱化による椎間板や椎間関節にかかる負荷によって起こる変性らが原因でおこる症状などが考えられます。

30歳代までは腰痛が主な症状ですが、中高年になると脊柱管狭窄や椎間板の変性に因る神経圧迫などからくる、坐骨神経痛などが症状としてあらわれます。