腰椎分離症の手術

腰椎分離症の手術

腰分離症は、成長期のスポーツ選手が訴える腰痛としてよく知られており、激しいスポーツの繰り返しなどで、椎骨後方部椎弓が疲労骨折したと考えられています。

疲労骨折というと、治療は手術が必要と思ってしまいがちですが、分離症で手術になり事は稀で、他の腰痛症と同じように手術をしないで保存療法で治療を進めるというのが一般的です。

しかし保存療法をしばらく続けても症状が軽快せず、生活やスポーツに支障をきたす場合、レントゲン検査で分離部分が徐々に広がっている場合には、手術が適用されます。
分離を放置した場合、後年になってすべり症に発展することがあります。

腰椎分離症の手術には1、除圧術、2、固定術、3、修復術の三つの方法があります。
若年者の場合においても、一般的には椎弓の分離部分に骨移植を行い、移植した骨をスクリュー・ワイヤーで固定し、分離部を元通りにする修復術が選択されます。

ただし、腰椎分離症の修復術は侵襲が大きく術後は、長期間の安静とリハビリが必要となります。
スポーツ選手などは短期間で復帰はできない事を理解する必要があります。

最近では、固定術、修復術などのような大掛かりな手術に頼らず、顕微鏡下での手術が行われることが多くなっています。

腰椎分離症は椎弓の分離そのものが痛みの原因ではなく、分離した部分が偽関節化し、その刺激によって骨が増えてくることから、その近くを走る神経根を圧迫して痛みを発しています。

顕微鏡手術は、神経根を圧迫している骨や軟骨を切除し、神経根の圧迫を解き痛みの原因を無くすための手術です。

顕微鏡下除圧術は、低侵襲で出血もごくわずかで済みますので、肉眼での手術より体への負担が少なくなります。

病院によって違いはありますが、入院日数は平均一週間前後で、社会復帰も以前にくらべて非常に早くなります。勿論公的保険が適用されます。

ただしこれは、あくまでに顕微鏡下の除圧術の例であり、固定術が必要なケースでは入院日数も増えていきます。

神経根除圧術は、症例によっては適さない場合もありますので、すべての分離症に適用出来る方法ではありません。
しかし、大掛かりな固定術を行わなくて良い症例では、神経根除圧術を手術治療の選択肢として今後さらに検討するべきだと考えます。

固定術によって再発する可能性は低くなりますが、術後に可動範囲が狭くなることも考えられますので、スポーツ選手などは特に固定術の実施については十分な検討がなされなければなりません。

なお顕微鏡による神経根除圧術は、腰椎分離すべり症にも適用される場合があります。