腰椎すべり症に起因する腰痛の色々

腰椎すべり症に起因する腰痛の色々

「すべり症」という病名をたまに聞くことがあります。
これは正式な名称を「脊椎すべり症」または「腰椎すべり症」といいます。

症状の特徴は、腰痛症のような痛み(鈍痛、重だるさ)があっても激痛を伴うことはあまりありません。ただ、たまに下肢に痛みやしびれを発症することがあります。

このすべり症は、脊柱のうちでは最も負荷がかかりやすい下位の部分、腰椎、しかも5個ある腰椎の骨盤に近い第4・第5腰椎で起こることが殆どです。
椎骨のお腹側の部分である椎体が、直下の椎体に対して前方にすべっている状態をさします。

発生する原因は、腰椎に関わる組織(椎間板や靭帯、また、骨そのもの)の老化や、椎骨が疲労骨折などで分離することなどです。

腰椎すべり症だけでもいくつかに分けられます。
前にかがんだ時に腰への突っ張り感や不安定感がある「腰椎分離すべり症」、また、長時間立っていると腰痛、臀部痛、下肢痛やしびれなどが現れる「腰椎変性すべり症」、形成異常による出っ尻のような姿勢、腰痛・下肢痛が起こる「形成不全性すべり症」などがあります。

形成不全性すべり症は、先天的に腰椎に形成不全がありその脆弱性が主な原因と考えられています。

また、椎間関節性腰痛症は、椎間関節、いわゆる背骨に何らかの物理的なストレスがかかって炎症をおこして痛みが起きる腰痛です。
腰が痛くて一瞬、朝起き上がれなくても、一度起き上がると体を動かしているうちに痛みを感じなくなるのが特徴です。

急性の椎間関節性腰痛症は30歳代が最も多く、慢性の椎間関節性腰痛症は中高年に多い とされています。

さらに、臀部から下肢に痛みや痺れが拡散する根性腰痛症(坐骨神経痛)は、殆どの場合で原因は腰椎椎間板ヘルニアです。
ヘルニアが馬尾や神経根を圧迫することで発症してお尻や脚への痛みが出ます。

特に年配の女性に多い骨粗鬆症が原因による、脊椎圧迫骨折で腰痛が起こることもあります。
骨粗鬆症は、女性の場合は閉経後のホルモンバランスの悪化や、加齢によるカルシウム不足などが原因で骨がスカスカの状態になり、僅かな衝撃で骨折に至るものです。