椎間関節性腰痛症は腰椎変性すべり症の一種

椎間関節性腰痛症は腰椎変性すべり症の一種

椎間関節とは、椎骨と椎骨とを連結している左右1対の関節で、椎骨間の支持・連結、脊柱の働きの制御・安定の役割を果たしています。

この関節の不具合が原因で起きる腰痛症を椎間関節性腰痛症といい、腰椎変性すべり症の一種であると考えられています。

椎間関節は負荷が加わりやすい部位で、物理的なストレスを受けやすく、30代を中心に多くみられる急性の椎間関節性腰痛症は、所謂、ぎっくり腰といっても良いでしょう。

一方慢性の椎間関節性腰痛症は、50歳代以降の中高年に多く、加齢による変性が原因で起こる腰痛症です。

この腰痛症は、朝の起床時は腰痛の為なかなか起き上がれないのだけども、一旦起き上がって、体を動かすうちに痛みをあまり感じなくなるという特徴があります。

急性の椎間関節性腰痛症は、前述のようにぎっくり腰と同様で、症状は突然現れ、痛みは激烈なことが多く、しばしば身動きができなくなります。

いわば「腰部の関節のねんざ」であり、関節が無理やりに引き伸ばされたり、小さな傷ができているため炎症を起こし、痛みを生じているものです。
この時は、先ずは安静第一で無理をしないことが重要です。

急性期の治療は、鎮痛薬が有効で、炎症を抑える為に患部を冷やす事もあります。
また、コルセットも腰部負荷の減少のため使用されます。

最初は身動きできないほどの痛みでも、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアの場合は通常3~4日で痛みは軽減し、1~2週間で寛解します。

慢性の椎間関節性腰痛症は、重苦しい痛みが2ヶ月以上続くことが多く、動くことはできるものの、いつも腰のだるさに悩まされます。

若い頃からの運動不足による筋肉の弱体化や、日常生活でのストレス、姿勢の悪さなどなどからくる疲労の蓄積が原因となることが多い腰痛症です。

椎間関節は運動負荷の大きくかかる部位で、中・高年以上になると段々と加齢による関節軟骨の摩耗などが起きてきます。

関節辺縁部では骨棘が生じるなどして、関節の位置が悪くなり機械的なストレスが増大します。
これは関節包の弱体化を招き、加齢とともに変形性脊椎症へと進行していきます。

椎間関節包の肥厚や、関節辺縁部の骨増殖により、黄色勒帯が前方に圧迫されると、脊柱管や椎間孔を狭め、神経根を圧迫するようになります。

慢性椎間関節性腰痛症が進行していくと「腰椎変性すべり症」となってしまいます。

患部を温め、固く凝り固まった筋肉をほぐしてやる事で症状を改善することができます。
筋肉を鍛えて患部を保護する事も大切ですが、患者は高齢者が多い事もあり、過度な運動は症状を悪化させることになりますので、無理のない運動を行いましょう。

例えば、30分程度のウォーキングが最適で、ゆるやかな刺激を与える事で背骨の歪みが是正され椎間関節を正常化します。

また、無理のない程度に簡単なストレッチを取り入れて、背筋・腹筋を鍛えることも有効です。

力強い筋肉は、背骨を支え腰椎にかかる負担を減らし腰痛を起こしにくくするとともに、腰椎のすべりを防いでくれます。