腰椎分離症・すべり症の痛みは

腰椎分離症・すべり症の痛みは

腰椎分離症、もしくは腰椎すべり症はなぜ痛むのかという事は、実際にはよくわかっていません。

しかし近年では、腰椎分離症が痛い原因として、 まずは、ずばり腰椎が分離(亀裂が生じて連続性が失われる)する事で現れる腰痛です。

腰椎分離は、主に若年層でスポーツをする子供らに多く見られる疾患です。
骨が未発達の時に激しいスポーツを繰り返し行う事で、腰椎に連続した大きな負荷がかかり、疲労骨折しているのだと考えられています。

痛みとして発生するのは、大きく2つあります。
初期から進行期にかけては疲労骨折の痛みで、進行期から終末期にかけては分離部から隣接椎間関節に生じた滑膜炎によって起こる炎症の痛みです。
どちらの痛みとも、MRI T2脂肪抑制画像によってよくわかります。

さらに、椎間板変性が進んでいる場合、それに伴って腰椎すべり症が併発する場合にも、痛みが出る場合があります。

椎間板は老化が進むと水分を失い薄くなりクッションの役目を果たせなくなり、腰椎骨に負担がかかるようになります。
また、ヘルニアのように髄核がとび出さなくても、椎間板の変形で神経を刺激する事もあります。

しかし、腰椎分離症があってもMRI T2脂肪抑制画像で炎症の所見がない場合は、腰痛の原因が腰椎分離症である可能性が低くなって別の病態を調べる必要があります。
つまり、分離していること自体は、痛みの原因になり得ない事があるのです。

腰痛や下肢痛を訴えた場合に医師はレントゲン、CT、MRIでの検査を行います。
これらの検査によって、終末期の分離症(分離が起こってかなりの時間がたっているもの)が見つかったものの、分離周囲に滑膜炎の状況が確認されなかった場合には、分離症からくる疼痛ではないと判断される場合があります。
また、これらの検査によって腰椎椎間板ヘルニアと診断される場合もあります。

つまり、腰椎に分離やすべりが見られ腰痛があっても、分離や辷りが腰痛の原因ではない事があり、 ただの腰痛からは判断しづらいという事になります。

腰痛を分離や辷りのせいと簡単に決めつける事は危険で、何かほかの疾患が隠れていることがあり得るという事になります。